足立真知子(あだち まちこ)京都市立芸術大学西洋画科 卒業。有限会社えむスタジオ代表取締役社長。発達障がい児アートサポートNPO法人ma-ma理事長。自己開発プログラムアバター®マスター。園や放課後デイサービス等で子どものアート指導を行っている。https://machikoadachi.com/
2024年度『保育ナビ』連載「一人ひとりの感性が輝く アートな世界」をご執筆中の足立真知子先生より、読者の皆さまへメッセージが届きました。
連載にあたり 私は長年、幼稚園や保育園、自分が運営する絵画教室や発達障がいをもつ子ども向けの放課後等デイサービスなど様々な現場で子どもたちとアートを通して接してきました。その中で得た気づきや、ノウハウをこのコーナーで紹介したいと思います。ただ、このコーナーに記載しているノウハウをそのまま使うのではなく、子どもたちと接する中で大人はどのようにかかわったら良いのか、どうしたら子どもたちが自分の個性を発揮し、可能性を花開かせていけるのか、を考えながら使っていただきたいと思っています。そして、そのために必要なのは大人の「人としてのあり方」に尽きるというのが私の結論です。 子どもの才能を開かせてあげたいと願うのであれば、まず教える側がどんな意図をもって接するのか、大人自身の「こうしたい」をどこまで取り外していけるのかが、鍵となります。子どもを自分とは違った存在として扱い、良いところを見つける。それが鉄則ではないでしょうか。そのためには目の前の子どもをよく「感じる」ことが必要なのです。子どもたちは十人十色。一人ひとりの子が何を感じているのかを、大人がよく感じてみることが何よりも大切なのです。 そして、本コーナーでは、1年を通して1番身近にある素材、クレパスからはじまって様々な素材とその可能性(可能性は無限大)へと向かって連載していくプランです。 子どもたちの目線に寄り添い、一緒になって楽しむ視点、感性を呼び起こす助けになる実践事例をもとに、柔軟な視点をもって、子どもたちと一緒にいろいろなことを発見し、驚き、楽しんでください。アートを通して子どもたちの幸せを願う、たくさんの人たちの手に届くことを願っています。 足立真知子