コラム

コラム 役立つ季節のスピーチ 8月

指導/齋藤二三子(さいとうふみこ)

■ 8月のスピーチ ■

いよいよ蒸し暑い夏の到来。母親だけでなく、日頃疎遠になりがちな父親とふれ合う機会も多くなり、子どもたちにとっても待ち遠しい季節です。

健康や安全に気を付けて、楽しい思い出をつくってほしいですね。

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 お悩みQ&A

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Q.

最近子育てに協力的な父親が多くなりました。園で行う様々なイベントに参加してくださるので、父親に向けた「親育ち」についての話題を考えているのですが、なかなかよい案が浮かびません。

A.

「伝えてほしいこと」と「話してはならないこと」をまとめてみました。

①教育の変革や、園で取り組んでいる教育方針、保育内容については必ず伝える。ただし、専門的な幼稚園用語や保育園用語はイメージしにくいため、子どもたちが日々どのように生活をしているかを、できるだけ具体的に伝えていく。

②園が「地域に根ざす子育て」に取り組み、保護者と共に「共育」を心がけていることを伝えていく。

③政治や経済、時事問題、また、宗教など、個々の思想にかかわる話題は時に誤解を招き、大きなトラブルのもとになることがある。子育て支援に必要な教育的な話題に絞って話すようにする。

④最近は、保護者の常識の違いや意識の変化から、様々な矛盾を感じることが多々ある。「そういうものです」「こうしてください」とストレートに話さず「このような、すばらしい子どもの姿を見ることができました」など褒め言葉でやんわりと伝え、意識改革を図るようにする。

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 季節の文例

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8月のテーマ・・・運動会・・・

「天高く馬肥ゆる秋」が運動会スピーチの定番でしたが、最近は「春の運動会」「夏のキャンプ場での運動会」など、園の環境に合わせてその方法も多岐にわたっています。

◆文例1◆子どもが進行する運動会(子ども向け)

いよいよ運動会の日になりましたね。〇〇組の皆さんが小さいお友だちのために一生懸命準備をしてくれました。今日はまず、小さいお友だちの「一日先生」になって、お手伝いをしてくださいね。よろしくお願いします。そして皆さんも一生懸命練習をした競技やダンスを、小さいお友だちやお家の方々に見ていただきましょうね。頑張ってください。

【ポイント】

・園として、日頃乳児とかかわり、一緒に遊び、お手伝いをしてくれている子どもたちの様子を伝えましょう。

・職員同士で年長児がお手伝いできる範囲を話し合い、スムーズに進行できるようサポートをする。

◆文例2◆地域と力を合わせた運動会(保護者・家族・来賓向け)

子どもたちは、皆さまと一緒に楽しめるよう一生懸命練習に励んでまいりました。その中では、勝敗だけでなく、友だちと力を合わせることの大切さ、皆様と一緒に取り組む目的意識、達成感、そして忍耐力など、たくさんのことを学ぶことができました。どうぞ、楽しい一日をお過ごしください。

【ポイント】

・日頃、子どもたちを支援してくださる地域の方々が、子どもと共に楽しめる競技内容を職員一同で企画する。一般的な来賓競技にとどまることなく、オリジナリティーのある企画ができるとよいですね。

◆文例3◆父親と共につくり上げていく運動会(保護者向け)

「おのれの子どもを知るは賢い父親」ということわざがあります。

本日は、日頃あまり見ることができないお子さんの姿をじっくりご覧になって、これまで気づかなかったお子さんのよい面をたくさん見つけてください。また、憧れのお父さんのかっこいい姿を、お子さんに披露する日になさってください。

【ポイント】

ことわざの意味

「おのれの子どもを知るは賢い父親」

イギリスの劇作家、ウィリアム・シェイクスピアの名言。自分の子どもを知っているのはよほど賢い親であるという意味。そのぐらい「自分の子どものことを知る」というのは難しいということ。賢い父親になるためには、子育ての知識を得るより、日々の子どもの様子をしっかり見ることが大切。

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プロフィール:幼稚園教諭を経て幼児教育研究家として30数年。ことば遊び研究会講師、児童文化専門学院、国際学院埼玉短期大学講師、東京成徳短期大学非常勤講師を経て、現在は「言葉と心を大切に」をモットーに幼児教育研究家として教育研修会、実技指導、公開保育、講演活動を通して保護者、保育者の育児指導、教育相談を行っている。

(保育ナビ倶楽部 会員限定メールマガジン 2016年8月1日号「目指せ!スピーチマスター」から)

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